先の三連休は、予告もなしに思いがけず長男と次男が帰省。 連休初日は繁華街へのお出掛けを予定していたが、急遽、家族で晩御飯を食べることにした。
「お父さん、誰と飲むつもり?何だか怪しいなあ〜」
「別に怪しくないぜ。ヨガのインストラクターと瞑想でもしようかと…。行ってきていいかい?」
「ダメ!充分に怪しいやん!」何て二十代後半になる息子たちとたわいも無い会話を交わし、残暑は少々厳しいが鍋料理でも突きながら、勤務地での暮らしや仕事の調子を尋ね、心配事なく元気で健康的に過ごしているか確認する。
自身は近所への散歩程度しか活動出来ないのに、やはり若い連中は活力に満ち満ちている。宮仕えのサラリーマンとしての心労、ベンチャー企業での待遇の悪さなど心身共に疲労も蓄積しているだろうに、夜遅くにスーパー銭湯に行ったり、地元での親戚への挨拶回りなど活発に行動している。
実家に帰って来た時くらいは充分な休養と栄養を取ればいいのに、なんて余計な心配もゴリ押ししたい親心。連休最終日には英気を養うために昨年来、我が家のブームである鯉料理を食べさせたいと、二日市にある“川魚料理ひろまつ“へ…とは言え自分自身は業者と打ち合わせの予定があり、私を除く家族で鯉料理を食べてそれぞれの勤務地へ帰る事になった。
いいなあ〜。鯉や山女を食べると身体の循環が良くなって元気になる事はもちろん、普段の仕事中に座り続ける負担で痛んだ消化器系の滋養に効果抜群なんだよなあ〜。鯉料理と米の相性は抜群でご飯が進み、山女の背ゴシの香りはたまんない。想像するだけでもヨダレが出そうな羨ましさに苛まれる。
「父ちゃんは行けないので、せめて写メをLINEで送ってくれ!」
川魚料理を食べた後に空港に直接へ向かって東京へ帰る次男に頼んでおいた。
あれこれ休日の仕事や愛犬のお世話をこなし、業者との打ち合わせに対応し、それなりに忙しくしているとLINEの着信。息子たちが注文した料理の写メを見ると…鯉コク、鯉の洗いと刺身、佃煮、山女の背ゴシ…まあ普段よく食べる品が見て取れるが、なんとそこに高価で普段は注文を躊躇する“うなぎの洗い“が…
怒りと妬みを込めたLINEを返信「うなぎの洗いも食ったのか?」
「初めて、ひろまつに行ったけどメチャクチャ旨い!冬場にはフナの洗いも食べたいなあ〜」
「父ちゃんでも滅多に食べれないのに〜!」
「脂の乗って美味しかったよ!」
何だか悔しい…50歳代後半にもなってまだまだ大人になれない自分も情けない気もするが…。

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