まだ旅行疲れがとれない「白石さんの純心」

以前(9月2日)に書いておいた作文を投稿。

アイドルを志し朝早くからカフェでのバイトに励む白石さん。愛嬌良く清々しい挨拶は朝、仕事に行く前のいい励みとなっている。でも、ふっと文章で彼女を描いてみようかと、思い浮かべてみると、これが案外難しい。

何かチョイと捻った悪趣味な冗談を交え、いわゆる「落ち」が付くよう書いてみようと思っても可笑しい文章が湧かない。時折、白石さんの印象を思い返しても心の汚れがない純心無垢な心根しか思いつかないので筆も走りそうにない。アイドル志願なのに色がないじゃない…って見た目こんな印象だけど、実際は真逆のキャラだよなんて、見る人に与えるインパクトを複雑怪奇に仕立てあげるには、果たしてどうすればいいものか?

乙女心とひねくれ心情、責任者の重責と元来遊び人の心情の間を迷い彷徨いつつ、他人に厳しく自分に甘い大川店長

いい所のお嬢さんの如く変な男が寄ってこないよういつもマスクで素顔を隠し、いつも可愛く浄化される声が特徴ながらも、心に火がつくと突進し口から炎を出しそうな高橋さん

客をもてなす拘りは随一だけど、そのためなら躊躇なく鶏を絞めて羽をムシることが出来る。見た目の穏やかさ残忍さが共存する吉村さん

一人で居ると暗い視線を落として、接客に際しては何だか含む所がある笑顔で完璧に対応する…人生の苦労が邪(よこしま)に見えてしまう小川さん…今朝も一段とお美しいですね。お上手、ありがとう…素直な会話と思えない…

他のスタッフは軽々と落ちが付きそうなのに…やはり可愛い子を可愛いとは書けないし、アイドル志願の女の子に、綺麗だね〜なんて文章を綴っても面白くも何ともない。何とか文章に出来ないかとランチタイムが空きだす時間帯からカフェに居座り、じっくりと観察してみる。おっと今、目があってもニッコリ気持ちが洗われる笑顔を向けてくれる〜。

パンを切り料理を配膳する真剣な様と緊張した頬は健気で引き締まり。黒のスリムなユニフォームと後ろに束ねた髪の毛はクールな清涼感で好印象。客の動向には鋭く注意を払い細々しく身体を動かす好感が持てるイカす女の子。一人で仕事に向かう目つきには笑いと余裕が消え懸命に努めるカッコいい奥さんにもなりそう。

だよね。いい事しか思い付かない。キャラに奥行きを与えるために…余計だけど…アイドルとしての華を磨くためにどうすればいいものか?

まさか本人に指摘する訳にもいかず、嫌われないようにさりげなく伝える事は可能か?でもそもそも、どういう方向性でキャラ造りを進めていけばいいのか?一層、今の純心を突き詰めればいいのかな?一杯一杯になって針が振り切れる程に今の純心を極めれば…

白石さんの直向きに励む今後の暮らし想像して見る。目標に向けての努力を怠らず、一生懸命に洗濯掃除といった水仕事や料理皿洗いといった台所仕事に励み、一生を捧げる旦那さんを含め男性がいつも癒されるよう辛苦を惜しまず、愛情を込め心血を注いで愛する子供達に万全の養育を施す。

そしてその結果として将来行き着く先の白石さんは…。一人で居る時には魂が抜けたように視線は俯き、単なる不機嫌とも老化とも判別できない気を身体から発し、愛を囁き笑顔を向けても何だか含む所があり見せないようにしている邪心をすぐに見透かさる…ってまるで日常生活に疲労困憊した主婦やん!

っていうことは…純心に振り切って極まる執着駅は…ここシアトルで言うと“小川さん“!ちょっと待てよ。って事は、小川さんも白石さんの年齢の頃には純心だった…ひえ〜…くわばらくわばら…

白石さんをじっくり観察していると、見せ方だけの問題でやはり今のままで充分でした。無理せず、ほどほどの努力で出来るだけ長く、いや、可能ならずっと今のままの純心を維持して下さいな。小川さんとの対比で何とか文章に「落ち」が付いた平野でした。(冷や汗)

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