キャパ以上の仕事

人がこなせる仕事には限界がある。薄利多売でしか商売を維持することが出来ない昨今、株主や金融機関といった利害関係者の期待に応えるには、もうこれ以上は無理と思いつつも何とか多大な仕事をこなし、より多くの売り上げを挙げていかなくてはいけない。しかし、その一方で人の時間、体力、気力には限りがあり、人の能力以外でも資金や設備能力といった制約がある。

そうした限界をなんとか解決しようと知恵を絞っても、ポイントカードで将来来店すれば割引しますとか、ラーメンのスープを薄めるたりとか、一時的には美味しいコーヒー豆を使ってもだんだんと苦いだけの豆に切り替えたりとか、瞬間の集客を募る程度のことしか出来ない。

良心的な店舗になると、ホルモンは一家に500㌘しか売らないとか、時間が過ぎれば堅くなる饅頭をディスプレイに並べたりと、ある種の制限を設けている。長年営んできた家業で培った知恵で利益と供給能力に制限を設定し継続できる商売を志向してる結果と言える。結果、客が減ることや客の支持が得られないということは無いようだ。

勤めにおいても斯くありたい。上司や関係部門の要望は留まることはない。あれをこなしたら、今度がこれと負担が尽きることもない。世知辛い世の中で生活をするのはなかなか難しい。

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